防衛
ついにこれを書く時が来たかという思いで、書きます。賛否両論があるのは承知の上です。他の方の考えを否定するつもりは毛頭ありません。あくまで、私の考えを書かせていただくだけです。私は政治家ではありません。むしろ、強いていえば、ジャーナリスト? 何年前か忘れましたが、防衛整備庁が安全保障技術研究推進制度の公募を開始したので、JAXAの、とある研究者から公募に応募するので研究分担者になってほしい、と依頼されたことがありました。そこで私も賛同して応募するため、まずは大学の許可を取ろうとしたら、大学の上層部から、まかりならん、と言われて、応募を断念したことがあります。当時、日本学術会議が、大学で軍事研究など、まかりならん、といっていた流れに沿った判断だと理解しています。
私の父は、航空自衛官でした。ブルーインパルスの部隊に所属していたらしく、ブルーインパルスの移動とともに、松島基地から、北九州の芦屋基地、浜松南(北)基地、そしてまた松島基地と、父親の転勤にともなって、幼稚園から高校まで、3回ほど転校しました。ちなみに、パイロットではなく、整備関係だったようです。その間、私が住んでいた自衛隊の官舎の上空では、毎日、ブルーインパルスが轟音をたてて飛んでいました。でもそれが普通の生活であると思っていました。当時は、まだ自衛隊に対する風当たりが強く、戸建ての家が立ち並ぶ住宅地の片隅に造られた、狭くて古い官舎で、肩身の狭い思いで家族が生活していたことを覚えています。そんな家庭でしたので、父親から、防大を受験しろと言われた時にも、即答で断りました。
いまでこそ、災害救助活動などを通して、自衛隊の存在意義はみなさん理解しているかと思いますが、当時は戦後からの反戦ムードがまだ色濃く残っていて、自衛隊の存在自体に否定的な人たちがまだ多かった時代です。戦争を起こした日本軍はけしからんと、戦後、GHQは戦争に加担した人たちを処刑したり、公職追放しました。そして戦前の思想教育に関わる書籍も殆ど焚書されました。GHQはWGIP(ネットで検索!)に基づき、日本人に、戦争を起こした日本軍はけしからんと、「自虐史観」を植え付けました。原爆を落とされても、戦争を起こした日本が悪い、といまでもほとんどの日本人が本能的に思ってしまいます。それが、たとえ、「無差別大量殺人」であったとしてもです。あいにく、いまの日本人には戦前から戦後まで何が起きたのかについて、その真実が教えられていません。私も5年ほど前までは知る由もありませんでした。
いま、ほとんどの日本人は、米軍が日本を守ってくれていると思っているでしょう。私もそう信じたいのですが、でも、どうしてわざわざ自国民でもない民族を遠くから守らなければならないのか、と考えたことはありますか? 何かそのような義務でもあるのでしょうか? 負けたのは日本です。戦後からずっと、「守って」くれています。またそれに、日本人は甘んじています。軍事研究なんかやらなくても、米軍に守ってもらえば、それでいい。幸い、隣国も攻めてこない。抑止力という点ではたしかに効果はあるでしょう。日本がふたたび侵略を繰り返さないように、軍事研究などまかりならん、というのが隣国や学術会議の論理です。でも、日本が隣国を侵略するメリットなど何処にあるのでしょう? そんなことを考えている一般の日本人は、どれくらいいるのでしょう? 軍事研究というと、他国を侵略するための研究だと他国は定義するのでしょう。でも、日本の場合は、当然ながら自国を防衛するための軍事研究です。日本が再び立ち上がって、攻めてくると恐れている?たしかに、他国の心理としてはそれもありかと。
自分の国は自分で守る。この当たり前の命題が、日本では成り立たない。自分の国は米軍が守る。頼もしい?でも、本当に守ってくれると思いますか?何でわざわざ、他国のために命を賭けなければならないのでしょう?少し考えればすぐわかることです。自分の国は自分で守る。そのための防衛(軍事)研究を怠ってはいけない。日本が再び攻めてくるかもしれない、と恐れられるくらいの抑止力を付ける。それができるところは、研究機関、そして大学です。他の先進国で、大学で軍事研究が禁止されているところはありますでしょうか?そんな呑気な先進国は日本だけです。自分で自分が守れない状態自体が甚だおかしい。出版本「目覚めよ日本人」にも書きましたが、戦後80年近く、日本人はGHQに眠ら(洗脳)されたまま。そして、他国にいいように利用されてきました。でも、いま目覚めるときが訪れようとしています。
米軍の撤退などあり得ないと言う人がいます。当然、ただそのまま撤退すれば、他国の思うつぼです。それに、そもそもすんなりと撤退するとは思えません。正論からすれば、米軍が補っている防衛力を、本来それを担うべき自衛隊に置き換えるべきであるということかと。そのためには、自衛隊強化のため防衛費を増額するのは必須です。日本を支配して「属国」にするための米軍駐留ではなく、同盟国として、地政学上重要な日本を守るための支援としての米軍。これが本来、日本が米軍にお願いすべき使命です。また、アメリカの利に叶っています。両国、そろそろマインドチェンジが必要です。ハ○トラだかマ○トラだかされてしまった既存の政治家には到底無理な仕事です。全員退場してもらうしかありません。
すでに80年近くも続いている戦後レジームからの真の脱却、日本の真の独立を実現する「始まり」の最後のチャンスが訪れています。これを逃せば、永久に「属国」か、もしくはどこかに「同化」か、それとも、それぞれの国になってしまうか、のいずれか?
最後にもう一度、これはあくまで私の私見ですので念のため。その善し悪しはみなさんでご判断ください。