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病院、人間模様

 血圧が少し高いので、定期健診を受けていることは以前書きました。病院ではたとえ大学教授でも単に一人の患者です。いま通っている総合病院の悪口を言うつもりはありませんが、とにかく待ち時間が長くて、採血のため、朝8時前から待って、お昼までかかることもしばしばです。朝一に採血しても、その結果が出るのに1時間くらいかかるので、採血後にも待たされて、診察に待たされて、会計に待たされます。その後、処方箋を持って薬局でも待たされます。それでも、他の病院に変えることはまだしていません。どうも一度食いついた患者は逃がさないと、薬を処方して、次回の通院の予約もさせられます。高血圧の場合は、事実上、死ぬまで薬を飲まされることになります。私は幸い、一日1錠ちっちゃな錠剤を朝に飲むだけですが。採血日は、朝、絶飲・絶食のため、採血後の待ち時間に、近くにあるマックでだいだいビックマックセットを食べています。こんなことはないとは思うのですが、後から来た患者が先に診察されているような、疑心暗鬼に陥ることもしばしばです。待ち時間が長いと、いろんな患者が行き来するのを見てしまいます。別に気にしなければいいだけなのですが、私はどうも、それらの人たちのプライベートを想像してしまう癖があります。

 最近も、待合室で待っていたところ、たぶん80歳を超えるご高齢の男性と、その方に連れ添っている30~40代?くらいの女性が、私の席の前に座って、小声で会話をしていました。ついつい、耳がダンボになって聞き入っていたのですが、「いつまで待たせるんだ、ふざけてるな」と男性が怒っているのに対して、女性が、「お父さん、トイレは大丈夫ですか?」とやさしい口調で声をかけていました。お父さん?どう見ても、親子という感じではありません。なぜならば、本当の親子なら、「ホントね」とか言ってから「お父さん、トイレ大丈夫?」ではないですか?女性ですし、人前ですから、「おやじ」、とか「パパ」とかは言わないと思いますが、どうも丁寧口調で話をしていました。もう一つ親子ではないと確信したのは、女性の方が男性よりも10cm以上背が高いことでした。これらのことから、義理のお父さんなんだと想像したわけです。そうなると、次は、旦那は仕事中で、主婦をしている嫁が、姑を病院に連れてきたのだなと勝手に想像しました。ごくろうさまです。とそこで終わるのが普通かもしれませんが、私はついつい、(本当は、嫁も、姑のために、長時間待たされて、いらいらしているのだろうな)、(帰って、姑がいないところで、旦那に文句たらたら言っているのかも)、とか変なことを想像してしまいます。さらには、ついつい自分にも照らし合わせてしまい、(もし、我が家も同じだったら、どうなっているのか)、夢想してしまいます。でも、我が家はあいにく、震災後に私の両親は震災関連死ですでに他界していますので、同じ状況になることはもはやありません。

 総合病院で待っていると、とにかくいろんな病気の人がたくさん診察を待っています。そんな人たちと看護師が処置について、よく話しているのも否応なく耳に入ってきます。「手術のため明日から入院になります。一階の受付で手続きしてください。」、「書類にサインが必要になります。造影剤でまれにアナフィラキシーになる人がいますので、そのときはすぐに看護師に伝えてください。」、とかインフォームドコンセントの書類ですから、その書類にサインしないと処置を施すことができないのですが、アナフィラキシーになりますよ、とか言われたら、(ああーいやだな)と思いますね。体重が150キロも超えていそうな相当肥満の若い男性が、看護師から「今回のお薬はこの5種類です。」とか言われて、診察室前で渡されていました。通常は処方箋を持って薬局に行くのに、薬局では扱っていない薬でしょうか?それも結構大きな瓶のようなものに入った薬が箱単位で。薬代も相当でしょうね。こんな言い方をしたらば失礼ですが、そもそもそんな肥満にならなければ、そんな薬も飲まなくて済んだのではないか、とつくづく考えてしまいます。今通っている病院の宣伝ではありませんが、看護師さんはみなさん優しくて親切です。その点は大いに評価しています。一方で医者は?言いたいことはたくさんあるのですが、個人が特定されてしまう恐れもあるので、やめておきます。

 待ち時間が長いと、ついつい待っている患者をいろいろ想像しまうので、やはり待ち時間が短くなる工夫が必要かもしれません、10年前に比べれば、分厚いカルテを患者みずから持ち歩いて、各科の窓口に提出する必要はなくなり、会計の自動精算機が導入されて、会計担当者の仕事もかなり楽になり、医者はディスプレィ上の情報を見ながら、キーボードから情報を入力できるようになり、採血や計測データもすべて電子化されて、どんどん効率化されていますから、待ち時間も短くなってよさそうなのですが、昔に比べてむしろ長くなったように思えるのは、私だけでしょうか?医療行為ですから、私も待ち時間よりは信頼できる病院選択を当然優先します。たとえば、歯科などは、近場の歯科医院に通って治療を受けるのですが、はっきり言って、いい加減なところが多く、これまでに5,6カ所変えて、現在のところに至っています。私は皮膚が弱く、すぐアレルギーになるため、皮膚科にもよく行きますが。昨年の6月に突然帯状疱疹になったときは、すぐにと近くの皮膚科を受診しました。結果的にやぶ医者でなくて幸いしました。最近は、医療が最新の計測器任せになり、それを信用してしまう医師は、それに基づき薬を処方しています。間違った薬が処方されるおそれも否定できません。また、最近のコ○ナに至っては、医療が「医業」になっていないでしょうか?本当に、患者のことを考えているのでしょうか? そもそも、患者でもない人が患者にさせられていたりして。

 病気の予防という点では、やはりまずは自覚が大切でしょうね。いまの生活が、本当に「普通」なのか、そうでないのか、もう一度考えてみましょう。