人生について俯瞰力について健康について生物の進化を俯瞰?

生物の進化を俯瞰?

 自宅の庭にはミミズが住み着いています。ミミズは土を浄化してくれるので、ミミズが住み着いている庭の土は良い土だということはよく聞きます。ミミズには脳がありません。目もありません。ミミズにある器官は腸官と生殖器官だけです。ミミズは進化の過程で脳を捨ててしまいました。生物の進化の過程では、脳より先に腸が形成されました。脳だけでなく、心臓やその他の臓器も腸中心の生物から進化の過程で出現していったことがわかってきました。私たちは、人間の体の中心は心臓で、その次が脳だと思ってしまいますが、実は腸が中心でした。人間の感情、喜怒哀楽を司る脳内物質、ドーパミン、アドレナリン、セロトニン、β-エンドルフィンなどは、腸に住み着いている腸内細菌がその前駆体を合成していることが最近の研究で明らかになりました。腸内細菌が、人の感情をコントロールしているといってもいいかもしれません。みなさんの腸内細菌は元気に活躍していますでしょうか?

 もともと、脳内物質は、腸内に住み着いている腸内細菌の間でやりとりしていた伝達物質だったようです。それが、生物の進化の過程で、心臓ができ、脳ができて、脳内物質として機能するようになったようです。でも、なぜそういう進化が起きたのかについては、わかっているのかいないのか自体の情報はあいにくまだ収集していません。哺乳類でしたらば、人間に限らず、犬でも猫でも、ねずみ?でも、なにかしらの感情がありそうですから、これら脳内物質も働いているように思います。なかでも、食欲や性欲はドーパミンと深く関係していますので、哺乳類は種の存続のためにドーパミンを利用しているのはたしかでしょう。猿山の猿は承認欲も強そうです。でも、爬虫類、魚や昆虫を見ている限り、感情があるようにはとても見えません。イライラしながらマグロがぶつかり合って泳いでいるようには思えません。でも食べるという行為はどの動物にも本能的に備わっています。蜘蛛が芋虫のエキスを吸っているときに、おなかがすいたと思っているとはとても思えません。

 スズメやカラスを見ていると、生きるために食べているのか、食べるために生きているのか、いつも食べ物を探しています。ミミズに至っては、何も考えていませんから、本能的(本能もない?)に土を食べているのでしょう。ミミズには性別がなく、交尾の際にどちらかがオスになり、もう一方がメスになるそうです。人間は、大脳が発達したことから、何かをするときに、「考える」というステップが入る唯一の生物です。それでは、人間はいつも考えているのか? そうでもありませんね。大脳が発達しすぎたせいで、ついつい考えすぎてしまうことはあるでしょう。自分で自分をコントロールしようと、いろいろ考えて、それが実現できれば、喜怒哀楽もコントロールできるようになるかもしれませんが、それがなかなか難しいことはすでに経験済みかと思います。人間の食欲と性欲も、幸か不幸か、ドーパミンに完全に支配されています。同じく、承認欲や支配欲ですら、ドーパミンに支配されています。周りからチヤホヤされたい。彼氏・彼女と付き合いたい。出世したい。お金持ちになりたい。これらが実現すると、ドーパミンがバンバン出てきて、さらにエスカレートします。お釈迦様が、「人間の欲望はヒマラヤの山を黄金に置き換えても、満足することはない」と言っていた言葉をすぐ思い出します。

 少なくとも、ミミズや蜘蛛でなくてよかったとは思いますが、人間も腸から進化したにもかかわらず、脳が大きくなりすぎて、いろんな欲を満足するために脳内物質を使うことに慣れてしまい、中毒になったり、うつやキレたり、しているのがいまの世の中かもしれません。そんな人間をミミズは見て笑っているかもしれませんね。生物は、遺伝子が突然変異を繰り返しながら、環境に適応できる生物のみが生き延びて、現在のように分化しながら進化してきたのでしょう。しかしながら、ミミズよりさらに進化する過程で、脳という器官が形成されて、もともと腸内細菌の伝達物質であったドーパミンの前駆体が、なぜか脳を制御する脳内物質に使われるようになり、さらにそれらが快楽と結び付いた結果、たとえば、承認欲に駆られた人間が偉くなって、今度は支配欲が旺盛になって、周りの人間を支配したくなり、金銭欲も旺盛になって、お金儲けに邁進して、使い切れないくらいお金を儲けると、今度はそれをさらに支配欲と金銭欲を満足するために、良からぬことに使い始めて、武○を売って金儲けしたり、人○売○を始めたり、人を平気で家畜のように扱う○魔になってしまう、こともあるかもしれませんね。そんな人は、死後、最後の審判のときに、地獄行きを告げられるというのが、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教に共通した戒めですが、はたして、みなさん忘れてしまったのでしょうか?

 幸い私は、生まれながらにして、八百万の神を信仰している日本人に進化することができました。お金よりも大切なものを知っています。