人生について星空を見上げて

星空を見上げて

 最近は、あまり星空を見上げることはなくなりました。なぜかというと、月を見ても、3つくらいに見えるほどの乱視入りド近眼のため、星もよく見えなくなってしまったのがいちばんの理由です。さらに、気分的にも、あまり見たいと思わなくなったからかもしれません。星空を見上げた時、みなさんは何を感じますか?きれいな星だ、何の星だろう、宇宙は広い、辺りはだれでも一度は思ったことがあるのではないでしょうか?まだ若い頃、でも就職してからですが、いやな仕事に追われて、帰りが遅くなったとき、よく星空を見上げて、宇宙から地球上の、さらに日本の、さらに仙台にいる自分の姿を想像して、なんとちっぽけな存在かと、思ったことがよくありました。宇宙スケールからすると、まさに塵以下の存在であると実感していたものです。でも不思議と悲観的な気分になるよりは、あくせく仕事をしているそんな自分がバカバカしくなって、むしろ疲れた気分が少し癒されていたのを覚えています。

 昔、小学生の時、1万円くらいのいちばん安い反射式の望遠鏡を買ってもらって、土星の環を見ることができたときに感動したのを覚えています。宇宙に憧れていた子供の頃、星空を見て疲れを癒していた30代、40代、そして感動しようにもよく見えなくなった60代、同じ宇宙、星空でもこうまで年と共にその存在が変わるものでしょうかね。星空を見上げること自体、最近したことがないという方も多いでしょう。都会では夜でも明るくて星空が見づらくなっています。仕事に追われている皆さん、星空を見上げてみましょう。何を感じるかは、ひとそれぞれでしょう。いずれにせよ、人は宇宙に比べれば、ものすごくちっぽけな存在であることは確かです。私はそんなちっぽけな自分を実感したときに、不思議と癒されました。シリウスにすら行くことができない人類、宇宙の広さは想像を超えています。そんな宇宙から自分を眺めてみると、いまおかれている自分が、日頃考えてもいない視点から見えてきます。