人生について価値観について日本人再考日本人?それとも地球人?

日本人?それとも地球人?

 あなたは何人と聞かれて、宇宙人という人もいるかもしれませんが、日本人が日本人であることを意識するのは、3万年の長い歴史の中で築き上げられた民族ですから、当然だと考えます。遠い将来、「あなたは何人?」と聞かれたら、「地球人」と答えるときも来るかもしませんが、いまそう聞かれたら、たぶん「日本人」と答えるはずです。ただ、嫌なことばかり経験して、日本人が嫌いになっている方も当然おられるでしょう。でも、周りの嫌な事象のみから、日本人であることに嫌悪感を抱くのであれば間違いです。なぜならば、すでに遺伝子的に日本人であることは変えられないからです。私が日本人であることを誇りに思う理由のひとつに、ものごとを性善説にもとづき考えるところです。周りがみんな悪者だと思ってしまうと、生きていくのもつらくなります。周りとはできだけもめごとは起こさず、協調しながら生きていきたいと、日本人なら思いませんか?

 でも、この精神は、他国には通用しないようです。それは、長い歴史の中で、絶え間なく民族間の争いを経験してきた民族の宿命かと思います。日本人は、幸い、島国に閉じ込められたおかげで、他国からの侵略をまだ経験していません。他国ではお人よしだと、すぐだまされてしまうのでしょうね。仏教用語に、「利他」という言葉がありますが、他人の幸福や利益のために尽くす精神は、日本人なら普段から共有できる精神ではないかと思います。ただ、なかなか実践するのは難しいですが。ボランティアなどといって活動している外国NPOなどもたくさんありますが、本当に「利他」の心で活動しているかというと、たぶんそんなに多くはないでしょう。聖書のなかにも、「お金持ちが天国に行くのは、ラクダが針の孔を通るよりむずかしい」という言葉があるようですが、お金儲け至上主義といった感じの外国人が多いと感じるのは私だけでしょうか。

 日本を愛する心、いわゆる愛国心、などというと、なぜか「あなたは軍国主義者か」などと条件反射的に思ってしまう日本人もたぶん少なからず多いでしょう。愛国心はごく当たり前の気持ちのはずなのに、なぜそう思ってしまうのでしょうか?ここ100年くらいの長い歴史が深く関わっていることをごく最近知りましたが、詳細についてはまだ書きませんので、気になる方は自らいろいろ調べてみてください。あいにく歴史の教科書には書いてありません。愛国心までいなかくても、たとえば自分が卒業した学校への母校愛は感じますか?母校愛なんて、ちぁんちぁらおかしいぜ、なんて思ったりして。でも、就職などの時には、略歴に書かなければなりません。感じない理由の一つに、自ら母校をランク付けしてしまっている現実があります。ランクの上位に位置付けられるのであれば、自慢もできるのですが、それ以外ではちょっとためらいを感じてしまいます。あとは、そのような教育を怠っている学校も最近増えているかもしれません。

 自国や母校にアイデンティティを感じなくなれば、その先にあるのは、それらの消滅であることは自明の理です。あなたは何人と聞かれて、地球人と答えるようになったときは、たぶん宇宙人に侵略され始めたときか、もしくは日本がなくなってしまったとき、かもしれません。