俯瞰力について処世術について情報を俯瞰する処生術趣味と勉強

情報を俯瞰する処生術

 現在の溢れんばかりの情報を自分の頭の中に仕舞い込むはもはや不可能です。最近のAIツールは進化がすさまじく、すべてAIに聞けば済む時代も来るかもしれません。ただ、それに依存していると、頭、手足を使わなくなって、同時に人間は退化していくでしょう。私の人生も先はそんなに長くありませんので、私が生きているうちにそのような世界が来ることはないというのがここでの前提です。情報を管理して、全体を俯瞰するため、いろんな便利な道具を利用することは、みなさんやられていると思います。その中でも「スマホ」が最たるものでしょう。情報の管理はすべてスマホでという若い方もたくさんいるでしょう。一日のほとんどの時間をスマホに費やしている方も多いでしょう。ただ、ふと振り返って、具体的に何に使っているかを思い出すと、ゲーム、音楽、SNS、そしてLINEという方も多いでしょう。私は日頃、地下鉄で通勤していますが、ほとんどの乗客がスマホの画面を見ています。それでは他に何に使うといわれても、私もあまり思い浮かびません。私は旧世代の人間ですので、スマホは持っていますが、メイルのチェックと、ニュース、そして天気予報くらいしか見ません。あとは災害用の備えとして携帯しています。たまに突然鳴り出しますね。

 私が情報管理に使っているのは、たぶんみなさんと同じく、googleのITツールです。googleが情報検閲していることはもちろん把握の上ですが、もはやgoogleなくして、生活できないほどに浸透しています。その一つがgmailです。職場がすでにgmailを公に使っています。メイルアドレスは、仕事用とプライベート用の二つを使い分けています。gmailでも特に重宝しているのは、「タスクの追加」です。すぐ処理すべきメイルはすぐ処理し、処理しなくていいメイルは無視します。その中間のメイルで、優先順位が低いメイルは、この「タスクの追加」でTo doリストにしておきます。メイルリストの右側に表示することができます。それにより、いつまでに処理すべき案件をリマインドしておくことができます。googleが情報検閲していることを考えれば、万一有事の際には、gmailは間違いなく使えなくなるでしょう。中国ではgmailを禁止しています。本当にそんなことになったら、私は完全にアウトです。そのときは原始人の生活に戻らなければなりません。googleのツールでこれまた使えなくなると何もできなくなるのがgoogle カレンダーです。私は予定が入ったら、すぐにこのカレンダーに書き込みます。最初はとりあえず時間を指定しないで月単位のカレンダーで見れるように書き込み、後に時間を指定して週単位のカレンダーで確認できるようにします。googleカレンダーの最大の利点は、過去に遡ってカレンダーがすぐ見れるところです。年単位で手帳型のカレンダーを付けている方もおられますが、1年以上前のカレンダーを見るためには、過去の手帳を探してみなければなりません。

 他にgoogleカレンダーの良いところは、複数のカレンダーを共有できるところです。gmailごとにカレンダーを作成することができますので、仕事とプライベートのカレンダーをそれぞれ一つのカレンダーで共有しながら、入力することができて、色分けすれば、仕事とプライベートの予定を見分けることもできます。仕事のカレンダーは職場で共有していますが、プライベートのカレンダーを他の方に見られることはありません。最近は、オンライン会議のURLをカレンダーで共有することもできます。その他、Google Drive、Google Meet、Google Classroom、Google Formsなどは仕事上、必須です。Google DriveやGoogle Meetに変わるものは他にもあり、Dropbox、Webexなども併用していますが、Google Classroomは講義用、Google Formsはアンケート用と、これらに変わるツールはいまのところ知りません。特に、Google Formsは使い慣れてしまうと、もはや他の方法でアンケートを採るのは馬鹿らしくなります。オンライン会議の案内と参加者の参加登録は、Google Formsを使ってメイルで案内して、参加登録してもらいます。回答にあったデータはスプレッドシートとしてダウンロードできますので、メイルで案内を出し、メイルで回答を回収していたときに比べれば、革命に近いほど効率化できます。まして、郵送で案内して、返信ハガキを回収していた時代は原始時代に等しいでしょう。

 でも、このインターネット社会にどっぷりと浸ってしまったら,たぶん全人類は、とてつもない潜在的な危険を覚悟する必要があります。「もし、インターネットが使えなくなったら」、みなさんどうしますか? そんなことあり得ないし、考えたくもない。でも最近、たとえば、JR東日本でモバイルSuicaが使えなくなって、インターネットで発券できなくなりました。ドコモやauで通信障害も時々発生します。決済はすべてスマホでという人も増えていますが、スマホが使えなくなると現金で支払うしかありません。ただ、そもそも現金を持ち歩いていない人もいます。自動運転の車がこれからどんどん増えてきますが、もしGPSが使えなくなったら?スマホが使えなくなったら、何もできなくなる人もたくさんいるでしょう。それだけ、すでに体の一部になっています。東日本大震災のときは、すべてのインフラが止まってしまいました。いずれ、南海トラフ地震が発生して、東京直下型地震が発生して、富士山が噴火するのは、これまでの歴史から必然です。そのときになって、アタフタするようにならないためにはどうしたらいいかを、常に頭の片隅で考えておくことは処生術です。「備えあれば憂いなし」です。