念ずれば通ず?
みなさんはこのような経験はありますか?祈祷師や巫女ではないですから、そんなことはない? 念ずるだけで通じれば、こんなに楽なことはありませんね。ところが、私はそのように思える経験が数回あります。こうなってほしいと強く思っていて、結果的にそうなりました。詳しい話はできませんが、私は研究者ということもあり、頭の中から研究のことが離れません。いかに研究を進めて、いかに研究室を運営するか、いつも悩みの種でもありますし、それを考えることが楽しみでもあります。そんな場面、場面で、この先こうならないと少し厄介なことになりそうだ、ということを予想することができます。そんな時、よく念じています。念じているといっても、いつも呪文を唱えているわけではありません。頭の片隅に置いています。
以前読んだ啓発本で、「思考は現実化する」(ナポレオン・ヒル)の中に、成功した起業家500名を20年間取材して得られた結論として、「強い信念で願望を追求する意欲」を持つことが、成功のカギになると書いてありました。なかなか抽象的な結論ですが、読んだときは、うむなるほどと感心した記憶はあります。ただ、どうやって実践するのか、結局「念ずる」のかしら?などとそれほど理解していたわけでもありません。でも、少し理解を深めれば、「強い信念で願望を追求する意欲」 に中には、「念ずる」だけでなく、「願望」そして、「意欲」が含まれています。「強い信念」が「念ずる」に相当するとすれば、「願望」はいわば、目標や目的、「意欲」はモチベ ーション に当たります。結局、ごく当たり前のことを言っています。
目標や目的を明確にすることで、それを達成するためのモチベーションが生まれます。そして、その目的を達成するために強い意志を持って進めということですね。ただ、ここで私がいいたかったことは、「念ずれば通ず」を実践したことが数回あるのは、結局のところ、通じたことは当然記憶に残っているだけで、念じても通じなかったことは忘れてしまった、のだろうということでした。いずれにせよ、やはりものごとを成し遂げるためには、「モチベーション」が大切で、そのためには、「目標・目的」が必要です。モチベーションがあれば、自ずと強い信念は生まれてくるように思います。目標の設定方法は人それぞれかと思います。あまり先のことはわかりませんので、漠然とした長期目標を設定して、それに向かって1年ごとの短期的な目標を設定するのもありかと。達成された短期的な目標は、長期的な目標を達成するための「手段」に変わります。