日記震災の記憶

忘れてはいけない日

 記憶が風化してゆき、ついつい何事もなかったように暮らす日々でしたが、今日は決して忘れてはいけない日でした。14年前に経験したあの記憶を、辛くても思い出さなければならない日です。両親もこれの影響で亡くなったことはたしかです。幸い、私はまだ生きています。1万人以上の人が亡くなりました。あれがきっかけで、人生が大きく変わってしまった、たくさんの人たちがいまでもその残像に苦しめられながら生きています。誰かのせいでもありません。それゆえ、やるせない怒りや悲しみをぶつける対象もありません。でも、人は命ある限り、生きていくしかありません。命を粗末にしたら、亡くなった方が浮かばれません。そのように考えれば、毎年この日を境にまた生きていこうと思えるかもしれません。