処世術について始めは〇〇の如く、後に〇〇の如し

始めは〇〇の如く、後に〇〇の如し

 新年度が始まり、新規一転、新天地で生活を始める方もおられると思います。人生をリセットするのには打ってつけのタイミングです。これまで、あまり思い通りに行かなかった方も、出直すチャンスです。新入生として、新入社員として、気持ちも高揚しているのか、あまり気分が盛り上がらないのかは、それぞれの事情により異なりますが、こんなことを言うとがっかりさせてしまいますが、人生そんなに簡単にリセットできません。これまでの自分の性格や生活スタイルはなかなか変えられませんし、大なり小なり過去を引きずって生きるのが現実です。あまり張り切りすぎるとボロが出る、そうならないためのことわざがこれですね。

 〇〇には「処女」と「脱兎」が入ります。これは孫子の兵法として有名なことわざですね。最初は弱いと見せて油断させ、その後一挙に攻め入る戦法を例えたことわざです。それでは、最初は人を油断させるため嘘でもつけ、というのかというと、嘘をつく必要はありません。自分の実力以上のものを張らなければいいのです。能ある鷹は爪を隠すがごとく、実力はぐっとこらえてしまっておきましょう。強そうな相手(上司?)がいると、ついつい虚勢を張ってしまう傾向があります。でも長く一緒に生活していると、ボロが徐々に出てきます。あれ、最初思っていたほどの奴ではないぞ、と思われてしまうと逆効果になります。社会人としての人生は30年以上ですから、最初の1,2年ではその先どうなかなどわかりません。最初はあくまで自然体で、その後徐々に実力を出すのが効果的です。人生は長期戦です。