お散歩コース紹介仙台再発見日記

北四番丁と四ッ谷用水

 話の始まりは、泉中央駅そばにあったイトーヨーカドー(通称、アリオ)が、1月下旬に閉店したところからになります。話がコロコロ展開します。また、「お散歩コース紹介」ほどでもないですが、お付き合いのほど。私は毎週土日の夜に安いワインを一本空けています、半分ずつ飲んでいます。それとおつまみをいつも、イトーヨーカドーで買っていました。合わせて、日曜の朝に食べるパンをパン屋で買うのが私の担当です。これまでは、三越のジョアン、仙台駅にあるポンパドール、泉中央にあるセルバ(アリオの隣のプチデパート?)のドンクなどで買っています。ジョアンのクロワッサン、ポンパドールのフランスパン生地の粒あんパン、ドンクのビーフカレーパンは好きでよく買います。値段からすると、高い順にドンク、ジョアン、ポンパドールでしょうか。味からすると、好きな順で、ジョアン、ポンパドール、ドンクでしょうか。それなら、なんでドンクで買うのかということになりますが、家に近いだけの理由です。ただ、ドンクに併設しているミニクロワッサンは人気商品で美味しいですので、念のため。

 さて、イトーヨーカドーが閉店してしまったので、おつまみを買う場所を探しました。Google マップでいろいろ見ていたところ、北四番丁にある石井屋の近くにヨークベニマルが開店したことを知りました。石井屋は仙台では知る人ぞ知るパン屋の老舗で、とくにメロンパンが有名です。私もパン屋では一番好きなお店です。ただ、地下鉄南北線の北四番丁駅から5分ほど歩かないと行けないため、これまではパンを買うだけの理由で行くことはしていませんでした。ところが、石井屋に行くついでにおつまみを買えることがわかったので、先週から二度ほど、石井屋でパンを買った後、ヨークでワインとおつまみを買いました、ぶら下げるのが少し重いですが、そのまま、地下鉄、バスで帰宅できますので、それほど苦ではありません。ひさしぶりにメロンパンを食べて、やっぱり美味しいと思いました。

 ヨークは勝山酒造の蔵?の跡地に開店しました、場所は上杉の中心地です。上杉は仙台では土地代が一番高いところで、なんとなくプチセレブのような人達が多いというのが私の勝手な印象です。閉店したヨーカドーよりも2倍以上の広さで、中の雰囲気も都会的で買い物客もお上品そうなマダム?が多いというのが、最初に行った印象です。売っている物も少しお高いという印象だったのですが、二回目に行った時は、ヨーカドーとほぼ同じ物、特にセブンブランドの物が売られていることがわかりました。それもそのはず、ヨークもセブン&アイ・ホールディングスの子会社でした。そんなわけで、これからは土日の買い物に石井屋とヨークが組み込まれました。ここまででしたらば、話は終わります。ところが、

 初回の買い物で、石井屋でメロンパンその他を買って、北側にあるヨークに向かいました。信号を渡ると左側に勝山公園があります。その十字路側に、石で出来た標石が立っていました。それには、北四番丁と上杉山通と表記されていました。たしかに他でも見かけたことがある標石ですが、いつもは何気に見過ごしています。その時も何気に見過ごした程度だったのですが、買い物を済ませて家に帰った後に、ふと思い出して気になったので、ネットで調べていたら、仙台の旧町名を示す、「辻標(つじひょう)」であることを知りました。全部で69ヶ所あることも知りました。北四番丁は、北四番町ではなく、「丁」です、なにが違うのかを調べたら、「丁」は武士が住んでいたところで、一般庶民が住んでいた「町」と区別していることを知りました。ちなみに辻標には番号が付されており、これは「辻標五番」になります。

 昨日、二度目の買い物に行きましたが、その前に辻標の写真でも撮ろうかと思い立ち、3年前に買ったNikonのZ6を持って行けば、その後の展開はありませんでした。何を思ったか、別のカメラにしようと思い立ったところから話が別の方向に展開しました。実は、10年以上前に、オールドレンスにハマっていたことがあり、ヤフオクで買いあさっていた時がありました。これまでカメラは、Nikon D70に始まり、D300、Sony α7そして、NikonのZ6とフラッグシップ機は変遷していったのですが、その間にも、マイクロファーサーズが出てきて、まさに10年ほど前に、OlympusのPen E-P2を購入して、その頃にPen E-P2にオールドレンズを付けることが流行していました。私もご多分に漏れず、それにハマってしまい、ヤフオクやら中古カメラ屋やらで、ジャンクレンズも含めて、気が付いたら計20個くらいのオールドレンズを集めていました。まさに、ドーパミンがバンバン放出されて、レンズ沼にハマっていたのでしょう。

 でも、集めたのはいいのですが、ほとんど実用することはなくて、やっぱり、フラッグシップ機を使ってしまいます。結局、みんなお蔵入りになり、たまに取り出して、レンズに屈折するライトの光を見ては、綺麗だと感心する程度です(実際、レンズによっては凄く綺麗です)。マイクロファーサーズは最近、Pen E-P5を中古で購入して、こちらはLumixの20mm F1.7のパンケーキレンズを付けて、今も庭の花の写真を撮るのに使っています。このホームページの花の写真はそれで撮ったものです。それで、フラッグシップ機がNikonのZ6になり、お蔵入りになりそうになっていたのが、Sony α7でした。これは、IIやらIIIやらRやらSやらが付いていない、まさに最初の α7です。これを買ったのは、これまでD300で使っていた一眼レフ用レンズをマウントアダプターを介して装着するためでした。α用のEマウントレンズは一つも持っていません。

 実際に、Z6を買う前はNikonのFマウントレンズを装着して、写真を撮っていました。ただ、マウントアダプターを介していますと、ピント調整はマニュアルになります。その時に使っていたオールドレンズの一つに、Carl ZeissのPlanar 50mm F 1.4があります。コシナがFマウントにして売っていたレンズです。このレンズは知る人ぞ知る、「標準レンズの帝王」と呼ばれる結構有名なレンズです。α7とPlanarが遊んでいましたので、これで、辻標を撮ろうかと思い立ちました。話が長くなりましたが、それで二度目の買い物に持参しました。買い物してからでは荷物が増えてしんどいので、まずは最初に写真を撮ることにしました。辻標には、北四番丁側と上杉山通側がそれぞれ表記されています。合わせて、それらの説明もありました。ただ、一部よく読めない部分もあります。

 次に勝山公園がありますので、ぷらぷらと写真を撮っていたら、奥の角に銅像がありました。伊澤翁壽像とありました。その時は誰なのか分かりませんでしたが 後で調べたら、勝山酒造の創業家、伊澤平左衛門のようです。勝山公園はもともと伊澤家の庭園を大正3年に市に開放してできた公園であることを知りました。勝山酒造は仙台では有名な蔵元です。ただし、ここではその詳細については触れません。勝山公園を抜けて、さらに北に向かいました。ヨークを通り過ぎて、最近できたばかり?の高そうなマンションの横を通り、次の十字路に至りました。その先は、もともと東北大学の農学部があった場所ですが、最近、イオンにその土地を売却して、大規模なイオンモールが出来る予定です。周りは工事用壁で囲まれていました。ちなみに農学部は青葉山にすでに移転しています。

 その十字路の角に、今度は標木がありました。それには上杉山橋跡とあります。さらに、四ッ谷用水の橋とありました。四ッ谷用水といえば、以前、ブラタモリで紹介されていました.その時は特に関心がなかったのですが、これも後で調べたところ、伊達政宗が築城した際に、広瀬川から城下町に水を巡らすために、至る所に用水路を造っていたことを知りました。現在それが見えないのは上に蓋をしてしまったためのようです。いまでも流れているようです。その一部が上杉地区と雨宮地区を南北に分けて通り、上杉山通(現在の愛宕上杉通)と交叉していたようです。何気にヨーカドーから始まった話が、辻標や四ッ谷用水にまで波及した結果、合わせてオールドレンズまで巻き込んだ展開になりました。気が付いたら、結構な分量を書いていました。夜まで書き続けてしまいそうなので、とりあえず、まとめてここで止めておきます。気が向いたら、また続きを書きます。ちなみに、Planarはコントラストが冴えるシャープな写りのレンズです。