人生について人生につまずきそうなとき

人生につまずきそうなとき

 いろんな悩みで、だれでも人生につまずきそうになるときがきっとあります。そんなときに少しでも役に立てばと、私もこのブログを書き始めました。でも私のブログより格段に助けになるものはたくさんあります。私もシミュレーションゲーム好きが功を奏して、三国志に興味を持ち、そこから中国の歴史に興味が移り、関連した事柄をいろいろ知るに至りました。最近の中華思想は日本人には相いれないものがありますが、長い中国の歴史の中で参考になりそうな良いこともたくさんあります。ことわざなどは普段から皆さんも使ったりしていると思います。漢字の四字熟語などはほとんど中国由来です。「温故知新」、「切磋琢磨」、「四面楚歌」、「呉越同舟」、などなど。日本は3万年前に分離した独自の民族で、1万6千年以上の長い歴史の中で独自の文明を築き上げてきたと以前書きましたが、でも四字熟語からも察する通り、長年、中国から影響を受けて文化が築きあげられてきたことも事実です。

  私も昔、とあるきっかけで、人生につまずきそうな時期がありました。そんなときに、出会った中国の古典に「菜根譚(さいこんたん)」があります。岩波文庫から日本語訳が出ていますが、それでなくても、解説書はたくさんあります。探したら、自宅にも関連書物が数冊あったのですが、改めて見直してみると、このブログで書いてきた、いわゆる私の思想は、この古典の中にみんな書いてあると再認識しました。その中で、私がいちばん力づけられた言葉に、「伏すこと久しきは飛ぶこと必ず高し」(菜根譚後集77条)があります。じっと力を蓄えていた鳥は、必ず高くまで飛べる、という意味ですが、この鳥は自分に置き換えることができます。もし、いま苦難に遭遇してつらい時期だとしても、焦らず力を蓄えていれば、いずれきっと、その蓄えた力で大きく飛躍できる日が来る。と信じるということですね。彼の松下幸之助も「座右の銘」にしていたそうです。この言葉には後述があり、「開くこと先なるは謝すること独り早し」とあり、早く咲いた花は散るのも早いということですね。

  いまのご時世、情報過多の中で周りとの相対的な関係から、焦らされることが多くなりました。ついつい周りに振り回されて、いろいろ行動してしまいます。でも焦ってやっても中途半端になってしまい、結局むしろ時間をロスしてしまう恐れもあります。「急がば回れ」ともいいますね。そうならないためにも、自分の信念を持って、自分の目標を設定して、力を蓄えるのが大切かと私は思います。そうすれば、きっとうまくいく時が来るはずです。実際、私もそのような経験をいくつも重ねてきました。研究がしかりです。流行りものには手を出さず、周りには振り回されず、コツコツと続けてきた研究が実ったときは、それまでの苦労は吹き飛んで、また次への活力につながります。将来、人生につまずきそうになったときに、きっと助けになりますから、ぜひとも 、「菜根譚 」に一度触れてみてはいかかですか。