三年の月日
石の上にも三年、といいます。中学、高校も3年、会社の役員の任期も3年だそうです。でも、政治家は4年だったり、参議院議員は6年、小学校も6年、大学4年、と石の上とは直接関係なさそうです。任期1年や2年の役職なども普通にありますが、再任を前提としているかもしれません。さて、任期の長さがどうこうという話ではないのですが、会社の重役さんから、入社したら3年は務めたほうがいい、ということを以前聞いたことがあります。3年くらい務めないと、そもそも何をやっているかがわからない、3年やれば、仕事が板に付いてきて、余裕が出てくる、ような意味でしょう。でも、最近はネットを通して、転職サイトなどが流行して、入社して1年もしないうちに転職する社員も増えています。転職したことが、吉と出るか、凶と出るかは、何とも言えません。なぜならば、そこに至った経緯がそれぞれ違うからです。
以前、人間の集中力は高々、30分しか続かないということを書きました。そして、物事が習慣化するには約2週間続ける必要があると書きました。したがって、何か物事を毎日30分、2週間繰り返せば、効率的に習慣化できるとみることもできます。30分という時間が長いのか短いのかは、物事によるでしょう。仮にゲームでしたら、あまりにも短すぎる時間です。ゲームはみなさんすでに習慣化しているかと思います。スマホもそうでしょう。小学校の授業は50分です。まあまあ集中力が維持できる時間かと思いますが、大学の講義は90分です。この説からすると、講義中に2回くらい、飽きが来る? 眠くなる? ことになります。物事が長く続くかどうかは、脳内物質のドーパミンが深く関わっています。ゲームを1日8時間やっても飽きないのは、その間、ドーパミンが出続けているからでしょう。実は私がそうです。ただし、1時間ごとに10分は休みを入れていますので、念のため。
でも、どうしてドーパミンが出続けるのか?それは、好きな事をやっているときに、ドーパミンは出てきます。というよりは、ドーパミンが出て来ると、やる気が出てきます。ドーパミンと好きな事は、お互い、依存関係にあるのでしょう。端的に言えば、ドーパミンは快楽物質であり、覚醒作用を伴います。ですから、中毒性があり、ドーパミンが出てくる物事は、良かれ悪しかれ、中毒になっている物事です。まさに、ゲームしかりです。アル中や性癖などもドーパミンに支配さています。三日坊主と呼ばれることを、これまでに何度か経験したことがありませんか? 特に健康に関係したことが多そうです。お酒の飲み過ぎで、禁酒する。ダイエットのため、ジョギングする。汚い部屋を掃除する。日記を付ける。本を読む。いろいろ思い当たることがあるかもしれません。でも、なぜ三日しか続かないのか。三日どころが、一日で終了したりして。なぜか続きません。
その理由は簡単です。好きではないからです。別の言い方をすれば、ドーパミンが出てこないからです。嫌いなことを続けるくらい、苦痛に感じることはありません。仕事が辛い、勉強が辛い、運動が辛い、歩くのが辛い...これらは、それらが嫌いになっている証拠です。嫌なら止めればいいでは、と思いたいですが、止めたときの後遺症が、致命的だったりするので、嫌でもやらざるを得ない状況でしょう。結局のところ、物事を3年続けるためには、習慣化する必要があり、習慣化するためには、毎日少しずつ、2週間は続ける必要があり、そのためにはそれを好きになる必要があるということかと。でも、最初から好きなことは別に何の苦労もありません。むしろ、最初にあまり好きではないことを習慣化したいわけですから、そこが問題です。でも、そもそもやってみないと、好きになるかどうかもわかりません。
毎日、30分、3年続けると、0.5*365*3で、約550時間になります。塵も積もればなんとやらで、結構まとまった時間になります。何かを習得するのには十分な時間です。まさに私自身が経験していることですが、このホームページを始めて、5年目になります。土曜日に記事を掲載するため、毎週2時間以上は原稿書きに時間を費やしています。もう一つあまり自慢できる話ではありませんが、張り紙にもしているANNO1800は、すでに軽く?1000時間を越えています。一日30分やったとして、6年近く続けている計算になります。いまも時々、メタバースで暮らしています。あまり、参考にされても困りますが、3年物事を続けると、本当に板に付いてきます。最初はあまり無理をせず、少しずつ時間と機会を増やしながら、だんだん好きになって、その結果、3年物事を続ければ、何かきっと良いことがあるはずです。それを信じて、何か新しい事を始めて、3年続けてみてはいかがでしょう。