備えあれば憂いなし
大きな地震が来るたびに、こう思います。そして、備えるため事を起こそうと直後には思うのですが、時間が経つにつれ、もう来ないだろうと思うようになってしまい、結局何もしないで過ごしてしまいます。すると、忘れたころにまた大きな地震が来て、備えていれば良かったと後悔します。なんか、この繰り返しで、つくづくおバカさんと思ったりしませんか? 宮城県沖(福島県沖)は、昔から地震源ですので、特に仙台はしょっちゅう揺れていて、慣れてしまい、震度4程度ならまたかと思って、深夜でもそのまま寝てしまいます。地震の揺れ方もすでにたくさん学習しているので、最初に来る縦揺れの度合いで、どの辺が震源地か最近はだいたいわかります。縦揺れが来ない場合は、遠くで起きた地震で他人事です。それでも、やはり震度6強の地震は恐怖を覚えます。家が壊れてしまうのではないかという恐怖です。めったに脱線しない新幹線が脱線したり、高速道路に長い亀裂が出来たりする威力ですから、真剣に身構えていないと、けがをするでしょう。さらに万一ということも当然覚悟しなければなりません。
地震への備えといえば、東日本大震災の前から、宮城県沖地震は30年以内にほぼ確実に来るといわれていましたので、我が家も食料品などある程度は備蓄していました。1リットル入りの水のペットボトルは箱単位で買っています。カセット式の携帯ガスコンロは必須で、平時は時々鍋料理で使っています。レトルトのご飯も貯めており、炊くのがめんどうな時によく使っています。この辺は皆さんでも備えていますね。先にも書きましたが、東日本大震災で我が家は、電気とガスが止まりました。幸い、水は止まりませんでしたので、トイレは使用することができました。最近はオール電化の家も増えていますが、非常用電源がある場合を除き、停電すると料理ができません。ファンヒーターも電気がないと使えません。電気は幸い、2日で回復しましたが、ガスは結局1ヶ月も止まってしまい、我が家はオール電化ではなく、ガスで料理ができなくなりました。そんなときに重宝したのが、カセット式ガスコンロと電気ホットプレートでした。食べ物はある程度備蓄していましたので、避難所にお世話になることはありませんでした。
困ったのはお風呂です。大半の家庭では、ガスでお風呂を沸かしていますので、水があっても、ガスがないと沸かすことができません。苦肉の策で、電気ポットでお湯を5回くらい沸かしてバケツに入れ、それを水で薄めて適温になったら、そのお湯を使って体をタオルで拭いたり、また頭を洗ってました。1か月も続けると、そんな奇異な入浴?にも慣れてしまいます。ガスが使えるようになって初めて入ったお風呂は、まさに極楽気分でした。ガスの有難さをつくづく感じたことが思い出されます。地震への備えは、ライフラインである、電気、ガス、水道、それぞれが止まった場合をあらかじめ想定して、なにが必要になるかを前もって考えておく必要があります。東日本大震災でも、津波の被害がなければ、犠牲者は格段に少なくて済み、ライフラインの回復も早かったことは間違いありません。海も見えなくなってしまいましたが、大きくて長い堤防が完成しましたので、今後同程度の地震が来ても、あの時のような被害が出ることはないでしょう。その際のライブラインの回復も比較的早くできると予想されます。
災害の備えに、非常食はどの自治体でも当然備蓄していると思います。乾パンや缶詰などを備蓄している家庭もあると思います。ただ、非常食として備蓄していても、賞味期限そして消費期限が来てしまい、その前に食べるか捨ててしまうことになります。缶詰はまだいいのですが、乾パンを平時に食べたいと私は思いません。やはり、日頃消費しているものを、多めに買っておいて、消費しながら追加していく方法が賢明かと思います。仙台周辺でしたらば、今後来るであろう大地震でも、ライフラインが1ヶ月も停止していることはもうないと思いますので、3日から1週間程度の食料と水を確保すれば、生き長らえることはできるでしょう。でも、忘れてならないのは、自分の周辺ではない地震でも、高速道路が大規模に寸断されると物流が滞ってしまい、結果的に自分たちのところでも食料や燃料が不足するおそれがあります。当然、備えているとは思いますが、いつ来てもおかしくない状況になっている地域では、他人事のように思わず、ぜひとも各自が十分な対策を取りましょう。後悔先に立たずです。