俯瞰力について処世術について洗脳

もし支配者だったら

 もしあなたがこの世の支配者だったら、民衆をどのように支配しますか?天空の都市にいる支配者が地上の人たちを支配しているアリータという映画を見たことがあります。似たような映画はたくさんあります。アメリカの映画では、よく「皇帝」が出てきます。スターウォーズがそうであり、最近ではDUNEもそうです。世界の支配者とその反逆者という構図が、物語を作る上では、好都合なのかもしれません。現実でも、古代からヨーロッパや支那にも、皇帝が出現しました。実は日本の天皇も英語では、エンペラーと呼ばれ、これは皇帝という意味です。皇帝とは国王の上に存在する権力者であり、複数の国を支配しています。ただし、日本の天皇はそれとは違うことくらいはすぐわかります。昔の支配者は、民衆を力で支配していました。軍隊と強い武器を使って、他国を侵略したり他民族を支配していきました。

 これらのことから、民衆を支配するには、強い武器を開発したり手に入れて、武力で支配するというのが、古代から続く、常套手段です。 その後、宗教が生まれました。宗教でより広く民衆の心を支配?することで、権威者になった典型が、キリスト教のローマ教皇です。宗教という武器ではないもので、民衆を支配?していきました、でも、宗教間の対立から、武器を使った壮絶な殺し合いに発展した歴史があります。いまでもそうでしょう。ヨーロッパでは、中世以降のルネッサンス頃から、お金という価値が生み出され、大陸間貿易や植民地支配などにより巨万の富を得た商人が出現します。それを貴族や教皇に貸したり寄付したりして、間接的に民衆を支配していきました。現在、世界の金融を支配している特定の民族がまさにそうです。

 さて、今はどうでしょう? 確かに最新の武器を持った大国が世界を支配しているのは変わりません。でも核兵器の出現で、核兵器を保有する国同士では直接戦争をすることができなくなりました。なぜならば、それを使用すれば、敵国だけでなく、自国さらには地球全体の人類が滅亡してしまう恐れがあるからです。したがって、大国同士では戦いません。その代わり、小国を陰で操って、戦争しています。何のためでしょうか?それには、資源やエネルギーの奪い合いが大いに関係していますが、戦争するためには武器が必要であり、当然、兵士も必要です。これらを調達するためには、お金が必要になります。戦争するためのお金は、国民の税金で賄われます。国民はお金を取られますが、そのお金で潤っている人たちが必ずいます。

 フランス革命やロシア革命の辺りから、新たな道具が出現します。それが新聞やラジオ・テレビなどのマスメディアです。民衆を扇動することは昔から行われていましたが、マスメディアはそれを行うのに効果的な道具です。日本人の多くはマスメディアが公正であると信じ込まされていますが、これはまつたくの幻想です。なぜならば、マスメディアはもともと、共産主義者が民衆を支配するために発明した、いわゆる武器でした。マスメディアを使って、自分たちに都合のいい情報を流すことで、効率よく民衆を扇動します。共産主義者がマスメディアを使ってよくやるのは、「反・・・」とか「陰謀論者」とかいう言葉を使って、敵にレッテルを貼り、民衆を扇動することです。これらのワードはもともと共産主義者が生み出しました。手っ取り早く、敵を悪者だと思わせます。どうですが、いまマスメディアやSNSでよく聞く言葉ですが、それを聞いてどのように思っていましたか? マスメディアがこれを使っている時点で、実はアウトです。自分が共産主義者であると言っているようなものです。

 それでは、もしみなさんが支配者になったら、武器、お金、宗教、マスメディア、いずれを使って民衆を支配しますか?実は、それを考えるだけで、世の中の構図が自ずとよく見えてきます。みなさんも支配者も考えることは同じです。